【パンと牛乳は今すぐやめなさい!】からわかる日本人の思い込み

ブックレポート

 

パン×牛乳=最悪の組合わせ

今回のブックレポは葉子クリニック院長内山葉子著

「パンと牛乳は今すぐやめなさい! 3週間で体が生まれ変わる」です。

 

多くの日本人にとってこれは衝撃の事実でしょう。

まじかよ。パンも牛乳も大好きだよ。

牛乳なんて毎日給食で出てきたやん。それなのに栄養学的に最悪って・・・嘘だ!!

実際私も直感的に思いました。

 

しかし現実は、パンと牛乳が深く関わってい発症する・悪化する病気が多いのです。

例:

便秘、下痢、お腹の張り、肩こり、頭痛、日中の眠気、疲れやすい、鼻水・鼻づまり、節々の痛み、排尿トラブル、乾燥肌、原因不明の湿疹やかゆみ、

じんましん、イライラ、落ち込み

花粉症、喘息、アルツハイマー病、パーキンソン病、潰瘍性大腸炎、慢性疲労腸症候群、甲状腺疾患、子宮筋腫、卵巣嚢腫、不妊症、うつ

乳がん、前立腺がん、自閉症、アトピー性皮膚炎など・・・・・(参考:本日の著書 p3)

 

もともと牛乳飲むとお腹が痛くなる人もいるから、下痢や便秘はなんとなく想像がつくけど

アレルギー性の症状やメンタルのことまで関係していたとは・・・・・

我々はなぜ、「牛乳は健康にいい」と認識しているのか

日本人100人に牛乳は体に良いと思いますか?と聞くとおそらく95人ぐらいはYESと答えるだろう。

それくらい、私たちにはこの概念が染みついている。

しかし著者はこれを「常識的」と表現している。

「牛乳は体にいいと思っている人が多い」といいましたが、それは「常識的」であって、現代日本の食の問題に詳しい人なら、牛乳・乳製品の害がかなり前から言われていたことはご存じでしょう。

気になるのはなぜわたしたちはこの誤った常識をずっと持っているのか。

 

この常識的な概念はのきっかけは、戦後直後にさかのぼる。

1946年、アメリカの小児科医ベンジャミン・スポック博士が世界で5000万部売り上げた育児書を書いた。

アメリカの発刊から20年後の1966年(昭和41年)に日本でも出版され、その本をベースに栄養士の指導や母子手帳が作成が行われた。

その本の内容には

・生後3ヶ月での母乳からの断乳

・神殿美葉牛乳や乳製品を積極的にとらせる

などの内容が書かれていたそうだ(p96)。

これを機に日本では「牛乳は素晴らしい栄養食品だ」という概念が子供から大人まで広がった。

 

そして日本で出版されてから20年後、アメリカでは転機が起こる。

スポック博士が第7版の改訂を行い、それまでは「とるべき」としていた牛乳・乳製品を

「とるべきではない」という内容に変更したのだ。

しかし、内容が変更された第7版はなんと日本では出版されなかった。

 

そのため、1966年にアメリカでは常識が変わっていたのに、日本ではこの「牛乳・乳製品はとるべきではない」という事実が知らされないまま今日まで至ってしまったのだ。

それでも牛乳にはカルシウムがあるんじゃないの?

この歴史を聞いてもなお、淡い期待を持っていたい。

その気持ちはすごいわかる。すごいわかるんだけど、その期待には応えられないのが現実。

 

まず、人間の骨や歯を形成するカルシウムと牛乳が含むカルシウムは種類が違う。

そして、人間では吸収しにくい構造をしている。

さらに、牛乳を出荷用に加熱殺菌することでカルシウムはリン酸カルシウム塩という物質に変わり、

体には使えない形になってしまう。

 

つまり、確かに牛乳にはカルシウムが多いが、人間の体では使えないということだ。

しかも、悲しい現実はまだ続く。

牛乳は骨を溶かす

牛乳を飲むと消化されにくいたんぱく質が残り、腸ではたんぱく質の一部分である窒素残留物が増えてしまう(要はごみが増える)。

窒素残留物が増えると血液は酸性に傾きそうになるため、体は本来のバランスに戻るために血液中のカルシウムを増やします。

「血液中のカルシウムを増やす=骨を溶かす」

このロジックが起こるわけです。

2014年にスウェーデンで行われた大規模研究では、

牛乳を飲んだ人の方が寿命が短く、女性では骨折が増えたそう。

 

カルシウムを補給するなら、小魚、緑黄色野菜、干しエビなどがおすすめされています。

その他骨を強くする要因として、ビタミンK、マグネシウム、ビタミンC、たんぱく質、運動が推奨されています。

常識が正しいとは限らない

「常識とは18歳までに身につけた偏見のコレクションのことをいう。」

アインシュタインの名言。

18歳までに身につけたコレクションは誰の影響を受けているのか、

その人は何を根拠に私たちに教えていたのか。

常識に疑いを持つこと、常識のアップデートが必要なことを感じざるえません。

 

 

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