パンを食べて、自分自身を病気にしていた

ブックレポート

未消化物グルテン

なかなか強烈なタイトルにしましたが、

まずはキーワードとなるグルテンをおさらいしましょう。

グルテンとは?となっている方はぜひ前回の投稿を見ていただきたい。

▼前回の投稿

人間はパンに含まれるグルテンを消化しにくいこと、

消化できなかったグルテンは”未消化物”となり

内臓脂肪となって蓄えられること、

内臓脂肪は炎症や動脈硬化に繋がる物質を出す為危険であることをお話しました。

グルテンが体内に入ってしまう。

まず、この表現を説明します。

厳密にいうと、腸の中身は体内ではありません。身体の外です。

口から肛門まで長い洞窟(消化器官)をもっています。

胃では食べた物が体内へと通ずる小さい穴をくぐれるよう小さくします(消化)。

その小さい穴が腸です。腸には穴がたくさんあり、

この穴を通ってはじめて体内(血管や筋肉など)に入れるのです。

腸で体内に入れなかったものは、そのまま洞窟を進み、

便として洞窟を抜けていきます。

小さなものだけが体内に入れて、穴より大きいものは洞窟を抜けていきます。

穴の大きさで体内に入れるものをふるいにかけているのです。

イメージついたでしょうか?

さて本題です。

未消化物となったグルテンは内臓脂肪になるものもありますが、

誤って腸から体内に入ってしまう(穴を通ってしまう)場合があります。

すると体内はどうするか。

もう緊急事態。外来種の侵入のようなもの。

異物として攻撃をしていきます。

この時に使う武器が”抗体”。敵に合わせてオーダーメイドされます。

異物を攻撃するならいいものに聞こえますが、

この攻撃が”アレルギー”なのです。

異常に攻撃をすることで発疹や鼻水、ときには呼吸器症状を引き起こします。

しかし、実はさらに怖いことが起こっているのです。

大事な臓器を攻撃してしまう

なんというオウンゴール感・・・。

このミステイクはたんぱく質、ひいてはアミノ酸配列により起こります。

異物には抗体という武器をオーダーメイドして攻撃するとお伝えしました。

この武器をオーダーメイドする際、相手のアミノ酸配列をもとに武器を作っています。

そしてアミノ酸配列で相手を見極めます。

問題なのは、グルテンと私たちの臓器・体内物質のアミノ構造が激似であること。

つまり、抗体がグルテンと臓器を見誤って、私たちを攻撃してしまうのです。

なんというフェイク。

今のところ、次の臓器が攻撃対象になることがわかっています。

  • いくつかの神経細胞
  • 肝臓・脳・副腎皮質でできる酵素
  • 甲状腺・卵巣・精巣・膵臓・胃・心臓・骨などの組織   (p46より引用)

わかりやすくいうとほぼ全身ですね。

つまり、パンを食べて全身を攻撃していたのです。

自分で攻撃して起こりうる病気

最も関連が明らかなのが「セリアック病」です。

疲労感、下痢、関節炎、発達障害、精神症状、転換などを引き起こします。

人間の免疫において超超重要な腸を起因とする病気のため、

症状の幅がすごく広いです。

その他にも以下のものが関連されていると参考著書には書かれています。

  • 腸のトラブル(過敏性腸症候群)
  • 神経系の異常(自律神経失調症、神経症、頭痛、パーキンソン病、多発性硬化症など)
  • 精神疾患(うつ、躁うつ病、統合失調症、不安障害、自閉症、多動症、認知症など)
  • 自己免疫疾患(慢性関節リウマチ、橋本病、バセドウ病、全身エリテマトーデス、サルコイドーシスなど)
  • 皮膚疾患(アトピー性皮膚炎、疱疹状皮膚炎など)
  • 慢性疾患(自律神経失調症、線維筋痛症、慢性疲労症候群など)
  • 生活習慣病(糖尿病、肥満など)     (p48より引用)

根治がしにくいものばかりですね。

もちろん、グルテンが全ての要因というわけではありませんが

1つの要因としては考えられるそうです。

海外では関連の論文が多く出ています。

日本でも研究が進んでほしいところですね。

▼参考著書

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