今回は食べる時間について考えます。
今回の参考著書はこちら。
「食べる時間を変えれば健康になる 時間栄養学入門」古谷彰子著 早稲田大学教授柴田重信監修
です。
「時間栄養学」このタイトルはとても興味深い!!まさに学校で習わない学問です!
ぜひ、楽しんで読み進めてください♪
体内時計は本当にあった
時計遺伝子の存在
わたしたちの体の中、
もはや細胞の中にそれぞれ1日のリズムがあります。
細胞のがそれぞれ【時計遺伝子】という名の1日のリズムを持っています。
ただし、身体の場所によって1日の長さが違います。
わたしたちの日常の時計は1周60分だけど、
サウナの中の時計は1周12分みたいな。
身体にとってメインとなる時計は脳の視交叉上核にある「メイン時計(親時計、主時計)」。
メイン時計は1日24.5時間で動いています。この時点で1日24時間のサイクルとは少しずれていますね。笑サウナ
さらに胃腸や肝臓、血管などさまざまな末梢組織に「サブ時計(子時計、副時計)」があります。
これがサウナの中の時計のイメージです。
おもしろいことに、サブ時計はそれぞれ違った長さのサイクルがあります。
バラバラの時計をそろえるには
1日24時間の地球と、24.5時間のメイン時計、そして何種類ものサブ時計。
放っておくとどんどんずれていってしまいます。
では、わたしたちはどのようにしてこの時間間隔を合わせているのでしょうか。
それは朝の【光】と【食事】です。
この2つは、身体に「1日のスタート」を伝える刺激です。
この刺激を受けると、各所の体内時計はスタート地点にリセットされます。
つまり、違ったサイクルで動いていた体内時計が、同時にはじめからスタートするのです。
こうして、メイン時計もサブ時計も同じ時間間隔で活動できるようになります。

体内時計にとっての “光”
光が目の網膜に入ると脳にある視交叉上核(メイン時計)を刺激しています。
さらに視交叉上核は、「松果体」という内分泌器に光の情報を送っていると考えられています。
松果体は、光の量に応じて”メラトニン”の分泌量を調節します。
メラトニンは夜に多く分泌されて、昼間には分泌量が減ります。その差なんと10倍以上!
その分泌量の差で睡眠、覚醒を引き起こして1日のリズムを作っています。
ーメラトニンの働きー
●夜:光が入らない→松果体がメラトニンを増やす→眠くなる
〇朝:光が入る→松果体がメラトニンを減らす→活性化(覚醒)する
ポイントはお昼はしっかり光を浴びること、
夜は明るい照明を避けること。
そうすることで体内時計が正常に動きます。
もし1日中カーテンを閉めて日に当たらない、
昼だけでなく夜までパソコンなどの光に当たり続けているとどうなるか。
なんと、【リズムが消えて】いきます。
1日暗い場所にいる、光を浴び続ける状態だといつ朝が来たのかわからないのです。
つまり、体内時計をリセットできなくなり地球と体内の時間間隔がどんどんズレていくことになります。
体内時計にとっての”朝ごはん”
もし、あなたの目が見えなくなったら。
1日のサイクルがわからなくなってしまうのでしょうか。
サイクルがどんどんズレてしまうのでしょうか。
いいえ、そんなことはありません。
朝ごはんがあなたの身体に朝をお知らせします。
このように光の刺激と食事の刺激は補完し合っているのです。
身体にとっての朝ごはんは、前日の夕食から空いた10~12時間の絶食を断ち切ることです。
夜寝ている間に休んでいた消化器官は、朝ごはんによって1日をスタートします。
つまり、末梢組織のサブ時計は朝ごはんによってリセットされるのです。
もし、朝ごはんを抜いてしまうとサブ時計は1日をスタートすることができません。
スタートが遅くなった身体はどんどん体内時計に狂いが生じます。
例えば本当は夜12時なのに、身体はまだ夜だと認識しておらず寝付けなくなってしまうのです。
すると、人は夜型に移行していきます。
夜型の何が悪いか。
ずばり、【太りやすくなる】です。
この点についてはまた別の回で詳しく説明しようと思います。
食べる時間だけで太りやすさが変わるなんて人間の体は本当におもしろい・・・。
体内時計はスタートが大事
①身体にはオリジナルのサイクルを持った体内時計が存在すること
②地球上のサイクルと合わせるために朝を知らせて各体内時計をリセットしていること
③”光”と”朝ごはん”で身体に朝を知らせていること
④”光”と”朝ごはん”が正しくとれていないと、体内時計がくるってしまうこと
この4点をお伝えしました!!
この4点をベースに、太りやすい時間帯は?いつ何を食べたらいいの?シフトワーカーはどうしたらいいの?といった点をご紹介したいと思います!
お楽しみに!!