脳神経外科医が教える糖質制限の「穴」①

ブックレポート

今回は糖質制限失敗の原因を3回に分けて紹介します。

シンプルで複雑な糖質制限

糖質制限は、クッキーなどのお菓子類、パン、米、麺などの糖質を食べる量を減らすというとてもシンプルな方法です。

しかし、その後に起こる体の変化は人それぞれ違います。

集中力が欠ける人、肌が荒れてしまう人、疲れやすくなる人、、、

これは決して糖を減らしたからではありません。

糖を減らしたことで明るみになった他の問題点です。

石原先生のクリニックでは血液検査をして診察をしているのですが、

年に1回の健康診断ぐらいでしか採血しない人には正確なことはわかりません。

でも、これから書き記すような事実があることを知っておいていただきたいと思います。

そもそも糖質制限してはいけない人

以下病気がある方は適応外、もしくは担当医と要相談です。

  • 肝硬変
  • 長鎖脂肪酸代謝異常
  • 活動性膵炎
  • 慢性膵炎(消化酵素剤との併用を考慮したうえで要相談)
  • 腎機能障害(医師に要相談)
  • インスリン治療・糖尿病治療薬を使用している人(要相談)

著書ではこのように記載されていますが、

何か持病がある人は一度医師に相談してみてください。

自分に合った糖質制限方法とは

この点を気になる人は多いと思います。

しかし、この本は糖質制限方法が詳しく記載されていません。

なぜなら人によって違うから。

現在の体型、今までの食事や飲酒量、生活習慣でどれだけ糖質が多かったのか、どれだけ糖質が必要なのかは変わってきます。

だからこの本では、

まず誰もがやっても安全な「順番を変えるだけダイエット」を紹介しています。

(詳細は次回)

また、糖質制限の第1人者の1人江部康二医師の3段階の糖質制限法を紹介しています。

①スーパー糖質制限食

1日の糖質量を20g以内、1日の糖質量を30~60g程度にする

(糖質量20g=おにぎり1/3ぐらい)

②スタンダード糖質制限食

1日の糖質量130g以内(おにぎり4.5個分ぐらい)

③プチ糖質制限食

夕食だけ糖質を食べない

その方法が合うか会わないかは、

少しずつトライして自分の変化を観察していきましょう。

変化にも時間がかかります。焦らず、自分を大切にすることがポイントです。

糖質が適量必要なこともお忘れなく。

前回は糖代謝について説明しました。

人間の体の特徴はほどよさが1番であること。

多すぎてもダメだし、少なすぎてもダメ。

糖質、糖質代謝に関わるインスリンも同じです。

糖質が作るエネルギーを必要とする臓器を守るために、

肝臓は他の仕事よりも優先順位を高くしてエネルギーを作りだします。

そのため肝臓の本来の仕事である

  • たんぱく質合成
  • コレステロールの合成・利用
  • 胆汁の生成・解毒
  • アンモニアの無毒化

が滞ってしまい不調をきたすこともあります。

甲状腺から分泌されるホルモンの活性化を抑制してしまう低T3症候群には要注意です。

T3とは、甲状腺から出るホルモンです。

艇T3症候群は、糖質制限に関係なく、

エネルギー不足、ストレス、過労、睡眠不足による抗ストレスホルモンの過剰のため、

代謝を抑えている状態です。

要はエネルギーが少なくてエコモードになっている状態ですね。

症状で言うと、低体温、脱力感、倦怠感、皮膚の乾燥などがあります。

糖質について散々書いてきましたが、

適量は必要なことが分かりますね。

今回は糖質制限の穴、失敗の原因の半分を説明しました。

順番を変えるだけダイエットは次回の内容を踏まえて詳しく説明していきますね。

②にも乞うご期待ください。

▼参考著書

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